うつっぽい?の種類①

よく、「この時期うつだった」ですとか「最近うつっぽい」という表現を耳にします。

今まで、「自分は鬱病なのかな?」と思ったことがある方もいらっしゃるかもしれません。しかし、この「一般的にうつと思われる症状」=「うつ病」ではありません。

また昔話ですが、私の知り合いで、「うつ病」だと病院で診断されて、長らく薬物療法を受けていましたが、まったく治らず、悪化してしまった方がいます。しかし亡くなる直前に「うつ病」ではなく「パーキンソン氏病(パーキンソン病)」の症状の一つだったことがわかり、もっと早くわかれば別の治療ができたのにと、親族に悔やまれながら亡くなっていった方がいます。とてもお世話になった方だったので、非常に悲しかったです。医者でも見抜けないのが、精神症状の怖いところですね・・・。

また逆に、朝起きられない、やる気が出ない、遊びの予定は行けるけど学校の授業だけは行けないなどの、一般的によくみられる症状であっても「うつ病」のなかの種類に入ることがあります。今回はそんな俗に言う「うつっぽい」の種類について触れていきたいと思います。


「うつっぽい」のは「抑うつ気分」

まず最初に一般的に「うつっぽい」と表現されるものは、医学的には「抑うつ気分」とされ、さまざまな病気の現としての一つの症状として扱われます(抑うつ状態ともいわれ、これが続くことを「抑うつ病」と称する場合もあるようです)。

鬱病の診断には、いくつかの基準があり、少し抑うつ気分が続いたからといって、イコール鬱病ではありません。ただし、抑うつ気分が続き、酷くなったものが鬱病とも考えられているようで、鬱病の前段階とも考えられているようです。

参照:日本医師会「日医ニュース」より


非定型うつ病

新しい心の病ともいわれる、20~30代女性に増加している「非定型うつ病」。正式にはAtypical(非定型)depression(うつ)を訳したもので、一般的な鬱病は「定型うつ」と区別されて呼ばれたりもします。

楽しいことや食べているときは辛さを忘れられるけど、ついぞ現実に向き合うと抑うつ気分などが現れるというもので、一見明るそうにみえるため、気付かれにくいという特徴があるようです。その性質から「お天気屋うつ病」とも呼ばれます。周りの理解がないと、ただの「甘え」に見えてしまい、注意が必要です。

以前勤めていた教育機関で、この非定型うつと思われる生徒がいました。自分の気分が上がることしかできず、嫌いな授業には出ないといった状態で、相談室の先生たちからも「演技をしているのではないか?」と疑われてしまっていました。当時私はこの生徒の担当したことがあったのですが、生徒が涙ながらに「どうしても出れない」といっており、また、専門医にもかかっていたのもあり、私の立場としては生徒のことを信じようと思い卒業に関して弁護をしていました。生徒が診断されていたのは非定型うつと併発しやすい障害でした。また、うつ病とは逆に食欲が増加するのもこの非定型うつの特徴で、その生徒もその傾向がありました。医師ではないので診断はできかねますし、さらにそれが正しい判断だったかは今でもわかりません。しかし、少しでも可能性がある限り、極力生徒を疑いたくはありませんでした。

非定型うつ病は1994年に定義され、まだ認知が浅いといえます。

参照:アットジービー「従来のうつ病とは違う非定型うつ病とは?その原因や治療法について詳しく解説」より


仮面うつ病

ストレスを受け続けると、人間の脳内にある神経伝達物質が影響を受け、脳の機能低下が起きることでうつ病や仮面うつ病に繋がります。うつ病では、「落ち込む」「やる気が出ない」「自分は価値のない人間だと感じる」などの精神面の症状が目立ちますが、仮面うつ病(masked depression)では、体調面に現れます。

「倦怠感」「肩こりが酷い」「日中の眠気」「頭痛」などの症状を特に強く抱えていて、さまざまな病院をたらい回しになったあげく、心療内科や精神科で「仮面うつ病」と診断されるケースがあるようです。脳の機能低下が身体の方に強く出てしまったということですね。

真面目で完璧主義、頑張り屋の方がなりやすいといわれています。

参照:ひだまりこころクリニック「仮面うつとは?」より


長くなりましたので、次回に続きます。

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