「医療的ケア児」、ご存じですか? 2

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調査によると、ケア児を抱える保護者(特に母親)の身体的・精神的・社会的健康度はいずれも国民標準値に比べ低く「社会的健康度」が特に低くなっています。社会的健康度の低さは仕事や家事などの普段の活動をするときに問題を感じたり、友人や親戚等との 付き合いが妨げられているように感じることを示しています。

私はこれまでの業務経験から「この子の面倒をみなきゃいけないから働きたくても働けない」や「急なお迎えもあるので正社員としては働き辛い」という保護者の声を多く耳にしてきました。また「普通のお母さんは自由におでかけができて羨ましい」などの声を聴いたこともあります。

一方で、ケア児を子育てする家族の負担を軽減しケア児の健やかな成長を図るとともに、その家族の離職を防止する目的で 2021 年 6 月には「医療的ケア児支援法」が成立しました。ケア児を法律上で明確に定義し、国や地方自治体がケア児の支援を行う責務を 負うことを日本で初めて明文化した法律となっています。

法整備もおこなわれケア児本人に対する支援体制が拡充しつつある昨今だからこそ、ケア児の保護者が安心して地域社会で働き続けられ、自信と誇りを持ちながら社会参画できる仕組みづくりが必要ではないでしょうか。そのためにも先ずは、事業主の方々のケア児とその保護者に対する理解促進や社会的な認知度向上を目指していく必要があると考えています。


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